秋季関東大学リーグ戦記

 「先月(2003年10月)、明治大学和泉校舎にて秋の関東大学リーグ戦が行われました。4日間にわたる試合の結果、優勝・準優勝は以下の通りになりました。

 一般一部: 優勝 早稲田 準優勝 東大 
 女子一部: 優勝 早稲田A 準優勝 東大A 

 一般は現在4部まで、女子は3部まで(基本的に一つの部に8校)ありますので、一部での優勝争いは毎回見応えのあるものになります。そんな中、東大の連覇記録はとてもすばらしいものでしたが、今回は早稲田がその接戦を制しました。

 ところで、私の所属する立教大学囲碁部はといいますと^^;... それでは、その報告を、私が大学に入学して初めて実感した「団体戦の醍醐味」と交えて述べさせていただきたいと思います。

 団体戦(一般)は、5人一組で(女子部は3人一組)、先に3人が勝利したチームが勝ちとなります。ということは事実上、個人が誰か3人勝てばよいわけで、結局は個人戦とそう変わりがないのでは、と思われるかもしれません。

 が、しかしそこは団体戦、個人戦とは決定的に異なる点があります。その相違点とは当然のことで申し訳ありませんが、それは「チームワーク」です。具体的には、横から伝わってくる「安心感」「心強さ」といったものでしょうか。

 対局において、勝負を決定する要因は盤上だけではありません。盤上以外での「その場の雰囲気」というのも非常に重要になってきます。たとえば個人戦では、1対1に対峙している「縦方向での緊張感」がありますが、団体戦ではそれに加えて、5人が同じ目標に向かって戦っているという「横方向からの緊張感」があります。それが個人戦にはない独特の心強さであり醍醐味であります。

 有り得ない話ではありますが、仮にそれぞれが別の部屋で対局していたり、隣で打っているチームメイトとの距離が遠くかけ離れていたとしたら、団体戦の面白さは半減してしまうでしょう。それだけチームメイトからもらう力は大きく、不思議なことに個人戦の時の結果がそのまま団体戦に直結するとは限りません。事実私も、個人戦で大敗したことのある相手に団体戦で勝つことができたという経験があります。というわけで結局、団体戦でカギを握るのは(勝ち星の合計数という表面上の問題を越えた)チームの総合力ということになるでしょう。

 そのチームワークで、立教大学は昨年度春2部リーグ優勝、今春1部リーグ4位という成績を残すことができました。しかし、残念ながら今回の秋季リーグでは立教本来の持ち味を発揮することができず、2部リーグ降格となってしまいました。ですが来期は必ずまた優勝したいと思っています。

 最後になりましたが、千寿会のみなさんにはいつも本当にお世話になっております。大学に入り、このような様々な貴重な経験を通じて、今までとは違った角度から囲碁をみることができるようになりました。これからも、囲碁について少しでも知ることができるよう頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

松本有加子

(2003.11.1)


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