このドラマの話を黄日華版 射鵰英雄伝に書いたが、この中に碁らしいものが出てくる。
金庸の原作小説では碁のシーンはない。張紀中版(李亜鵬版)でもなかった。この黄日華版では、盤石は出てくるのだが、碁とは言っていないようだ。これは碁とは言えそうにないが、では他のゲームかと言えば、五目並べでもなさそう。
包惜弱(楊康の母)が、金の趙王完顔洪烈(ワンヤンこうれつ)に掠われ、王妃として趙王府に住んでいたとき、完顔洪烈と盤石を挟んでいる。
石の位置が偏っていて、数のバランスから、見えない部分に黒石が多くあるとしか思えない。それでもあり得ない配石だ。検討中か、碁ではない他のゲームか。
蒙古のチンギスカンの根拠地で、江南七怪が郭靖に武術を教えているころ、手空きの人が盤石を囲んでいた。そこに郭靖が来た。
これも石の偏りが見られる。碁に見えないこともない。
これはどの場面だったのだろう。石を置く手つきの不器用なこと。それはともかく、碁ではないが五目並べでもない。碁とは言っていないようなのが救い。
金庸さんは碁が好きなので、金庸作品に碁が出てきてもおかしくないが、これはなんだろうなあ。
謫仙(たくせん)
(2010.10.19)