1983年黄日華版「射鵰英雄伝」の碁(?)

 このドラマの話を黄日華版 射鵰英雄伝に書いたが、この中に碁らしいものが出てくる。
 金庸の原作小説では碁のシーンはない。張紀中版(李亜鵬版)でもなかった。この黄日華版では、盤石は出てくるのだが、碁とは言っていないようだ。これは碁とは言えそうにないが、では他のゲームかと言えば、五目並べでもなさそう。

 包惜弱(楊康の母)が、金の趙王完顔洪烈(ワンヤンこうれつ)に掠われ、王妃として趙王府に住んでいたとき、完顔洪烈と盤石を挟んでいる。
 石の位置が偏っていて、数のバランスから、見えない部分に黒石が多くあるとしか思えない。それでもあり得ない配石だ。検討中か、碁ではない他のゲームか。

 蒙古のチンギスカンの根拠地で、江南七怪が郭靖に武術を教えているころ、手空きの人が盤石を囲んでいた。そこに郭靖が来た。
 これも石の偏りが見られる。碁に見えないこともない。

 これはどの場面だったのだろう。石を置く手つきの不器用なこと。それはともかく、碁ではないが五目並べでもない。碁とは言っていないようなのが救い。

 金庸さんは碁が好きなので、金庸作品に碁が出てきてもおかしくないが、これはなんだろうなあ。

謫仙(たくせん)

(2010.10.19)


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