こちらのページにたびたびご登場いただいた（ウックンの強さ、教室訪問記その１、その２、その３）渋沢真知子初段がこの6月にご結婚されるそうだ。屈託なく微笑みながら「私は一生お嫁さんにはなれないかもしれない」とつぶやかれたのは、千寿会の長老ちかちゃんこと濱野彰親画伯が近作を数点出展された上野の都立美術館からの帰路だったから、もう４～５年前になる。碁の世界には、浮世の穢れとはまったく無縁な美しさを漂わせる方が時折見受けられるが、真知子さんはまさにその一人。真知子ファンの千寿会メンバーも少なくなかった。「女性も手に職を持て」と慈しみ育てられた施療院を経営される母上、そして彼女の院生時代に「鬼教官」を自認して厳しく鍛え上げられた酒井猛九段のお喜びはひとしおだろう。お相手の方は棋士ではないらしいが、きっと真知子さんのストイックな品格と美しさを感じ取られたに違いない。
梅沢由香里さんや向井梢恵さんは結婚後、それぞれ「吉原」「長島」姓になられたが、真知子さんは「鈴木」姓になるのだろうか。どうぞお幸せな家庭を築いてほしい。そしてこれからも、大人から子供まで碁の楽しさを広めていただきたい。