基本定石辞典

昨年のクリスマス会で巻幡先生に指導碁を打っていただいたときに図の定石が現れた。黒Aと打って白Bと切られた後の定石を間違えた。局後、巻幡先生にこの定石はこう打つんですよと、やさしく教えていただいた。

定石を間違えたと書いたが、正確にいうと定石をよく知らない。黒Bと継ぐのも定石だが、この後の打ち方が分からない。いつもこの定石では苦労する。なぜ、苦手なのか分からない。この際、もう一度しっかりと勉強しておく必要があると基本定石辞典をめくってみた。

そこで、衝撃の事実に出逢った。なんと、この定石が載っていないのである。黒のハネに対して、白の横ノビではなく、Cのピン継ぎの図は載っていた。しかし、横ノビの図は載っていないのである。そう、私の勉強が足りなかったのではなく、定石辞典に載っていなかったのである。そのことにずっと気がついていなかったのは勉強不足といわれそうではあるが。

私が見ていたのは石田芳夫著「基本定石辞典(上)」、写真左上の箱入りのものである。奥付を見ると初版が昭和50年となっている。その頃はまだこの定石はほとんど打たれていなかったのかも知れない。その後、下巻を買ったときは同じく石田芳夫著ではあるが、箱なしの増補改訂版になっていた(写真右上)。奥付には平成8年第1刷発行となっている。そして先日、高尾紳路著の「新版基本定石辞典(上・下)」が出版された(写真下)。早速、上下セットで購入し、ん十年目にして初めて上の定石を勉強した。

かささぎ

(2010.3.7)


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