碁石の断面

かささぎ

碁石の断面を数式で表してみる。水平断面は円になる。しかし、垂直断面はどのようになるでしょうか? 数式で表そうとして最もすぐに思いつくのは楕円である。水平方向の径が a で、垂直方向の径が b である楕円は次式で表される。

   (1)

の楕円を書いたのが、図1である。

図1

この比だと、41号ぐらいの超厚めの碁石となる。楕円だとちょっと太った碁石になることがわかる。もう少し実際の碁石はふちの部分が薄くなっている。では、どのような数式がより実際の碁石の断面を表すのでしょうか?楕円に近いのだから楕円の式を変形することを考える。(1)式を極座標系で書き表すと

   (2)

となる。この式で、ふちの部分の曲率を決めているのは のべき乗の部分である。したがって、次式のようにこの部分をパラメータ c で表すと、

   (3)

この式で最初と同じように、 とおき、c の値を 1.0 および、1.5 から 2.0 まで、0.1 置きに変えて図示したものを図2に示す。

c = 1.0 c = 1.5 c = 1.6 c = 1.7
c = 1.8 c = 1.9 c = 2.0      図2

このように、c の値を小さくするにつれ、ふちが薄くなってくる。 実際の碁石は c = 1.7 か 1.8 ぐらいでしょうか。

(2001.10.19)


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