「理論はさらに進化」したのだそうです

これほどまで外れまくれば、いっそ気持ちがいいでせう!
青江のママの尻馬に乗って、私はさっそくO氏をからかう。
例によって、都合が悪くなると早口の関西弁をまくし立てるーー。
ところがこの予測、紅顔(厚顔)O氏に見事に外された。

造ったような生真面目な表情で遠く天をにらみ、ふっと息を吐き出す。
「理論はさらに進化(深化)したのじゃ」と、やたら厳かな口調。
何やら、「バイオリズムと手順のめぐり合わせの関係」なのだそうだ。
偉そうなことを言う時の癖、眉間にしわ寄せ、鼻の穴を膨らませて。
私は彼の眼前で手をひらひらさせるが、全く眼中になし。

「当日バイオリズムが最高だったのは少女イヅミと青年ユーキ」。
なぜか勝負どころの手番が常に彼らに回り、そのつど強気な着手。
御大スギウチ大姉とタケミヤ先生は彼らに任せてつないだに過ぎない。
しかもイヅミ組は二局とも白番、宇宙と地下鉄の違いは顕在化せず、
少々無理気味でも戦いを仕掛け続ける二人の積極性が調和したとか。
「一、二回戦を連勝するのは当然だった」などと、いまさら言うな!

二連敗組は、逆にバイオリズム最悪の棋士に勝負どころが回った。
そう言えば、ハネ天元と組んだ大本命のC先生は風邪気味だったーー。
o氏の自信たっぷりな表情に気圧されて、温厚な私は専ら聞き役。
穴馬に推した東京女と関西男のヤッシーペアも、
母になったキクヨの花薬が効くよと御託線を下したソンジンペアも、
ユーミン&オーメンペアもみーんなバイオリズムのせいなのだそうだ。

同じ2連勝組でも、ミツルとイノリンは少々事情が違うらしい。
ミツルは旧名西田栄美の時代から師匠筋だったケンセー本因坊に、
イノリンは陰陽師チクン大棋士に、それぞれ踊らされたというのだ。
そう言えばチクン大棋士はイノリンの手番でハンカチを噛み締め宙を睨み、
忍法帳を咥えた忍者児雷也さながらに念を送り続っていたではないか。

1勝1敗の後、九路盤勝負で勝ち上がったペアはどうなのかと問えば、
「自分の大予想で奮起した結果」とは相変わらず自意識過剰なことだ。
ユカリン&イッシー、ミカ姐&コーイチ、コニシ&リッセーの面々。
トモコ姉と組んだヨタロー名人はサッチ―とうまくいっているのか…。

ずらりと並んだ美女とそのボディーガードたち

もういい、言い訳を後講釈で取り繕う新理論はもう聞き飽きた。
それよりベストドレッサーはどうでした?私は話を変えた。
ウム、ケーゴ青年のベッカムカット、ガンモ姉のモナリザドレス。
それより何より、驚いたのはT.アッコのスタイルだった!

亜Q

(2002.12.10)


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