シューコー先生の次の一手(9)

問題図 「上辺の破り方」
院生同士の対局

梵天丸さんの「眼からうろこ」シリーズのスタートを待って、長過ぎた「シューコー先生」シリーズの幕を閉じるつもりでしたが、梵天丸さんが腕によりをかけて準備されている第二弾の前座として、蛇足ながら軽い出題をさせていただきます。

今回は院生同士の対局。シューコー先生は教えを請われればいつでも「来る者は拒まず」。年齢や国籍を超えて誰彼となく、惜しみなくご自身の血肉を分かち与えられたのでしょう。対局者は匿名になっていますが、現在活躍中の第一線のプロかもしれません。

右辺は中国流の布石。白6と下辺の大場に打てば、黒7・9と上辺を打つ。次に白が左辺の大場を占めれば、黒は右上を固めて模様を確定地に変えていく流れになるが、本局の白は10から右辺の荒らしに向かいました。黒は15・17と右下を固め、下辺白6への攻めをにらむ。白は18から右上を荒らし、「黒27までは一本道」(シューコー先生)。右上の形は、置き碁、互い先を問わず実戦によく現れます。「白は上辺の黒地を荒らした代わりに黒に厚みを与えて右辺の白を弱めたが、右辺の白は逃げやすい形だから、上辺の荒らしは有効」とシューコー先生は評価し、「この後、白から効率よく黒地を破る打ち方を考えよ」と問いかけます。

ついでながら、その昔大橋巨泉が司会した人気番組「クイズ・ダービー」もどきで出題者も楽しませてください。千寿先生も登場されて勝負強い一手で大向こうをうならせたのは、知る人ぞ知るところ。今回は正解者が多数出ると思われますが、オッズ(配当倍率)が比較的高そうなたくせんさんに、賭け金全部ドカンと張らせていただきやしょう。

もう一つ、同番組には「篠沢教授」という人気キャラクターがいました。確か学習院大学教授という肩書きを持つ学識豊かな御仁だったようですが、雑学はまるでダメ、三択クイズもまるでノーセンス。それでも常連回答者を続けられたのは飾り気のない人柄が愛されたからでしょう。何を言いたいか、ご明察の通り「シューコー先生」「眼からうろこ」の回答者にも「篠沢教授」を待望したいからでした。ototo先生、麹町夫人のえっちゃん、銀座のクラブの元アイドル歌手Pタン、会計士のTさん、弁護士のKさん、我こそと思わん方は奮ってご回答いただきたいと存じます。

亜Q

(2012.11.11)


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